小学生が楽しく漢字を覚えられる、部首を使った漢字学習法

わかたけスクールの佐藤正治です。あなたのお子さんは漢字を覚えるのを嫌がってはいませんか?退屈な漢字の勉強もやり方によっては楽しくできます。今回は、漢字の覚え方についてお話ししたいと思います。

小学校で習う漢字は○字

漢字は日本語の基礎であり、小学生にとって重要な学習内容です。しかし、漢字は多くて難しく、子供たちは覚えることに苦労しているのではないでしょうか。

小学校では教育漢字として1026字を覚えます。中学校では常用漢字2136字から教育漢字を除いた1110字を覚えることになります。

丸暗記は覚えにくい

漢字の学習というと、学校の宿題で1行ずつ同じ漢字を繰り返し書いたというのを思い出す方も多いかと思います。

書くことで手からの刺激があるので、悪い方法とは言いませんが、一般的にはあまり良い方法ではないと私は考えています。

ただ書き写して丸暗記するだけでは、時間がかかり、忘れやすいというデメリットがあります。また、丸暗記では漢字の特徴やルールを見逃してしまうこともあります。さらに、丸暗記では漢字の美しさや面白さを感じられないこともあります。

漢字を理解して覚えよう

では、どうすればよいのでしょうか。実は、漢字の構造や意味を理解することで、効率的に覚えられる方法があるのです。その方法とは、部首の意味や役割を理解することです。
部首とは、漢字を構成する要素の一つで、漢字に共通する部分です。部首にはさまざまな種類があり、それぞれに意味や由来があります。部首の意味や由来を知ることで、漢字の意味や読み方が推測できるようになります。これらの知識を持つことで、漢字の覚え方が楽しく効果的になります。

「漢」を分解して理解してみよう

例えば、「漢」という字を見てみましょう。

この字は偏(へん)のさんずいと旁(つくり)からできています。さんずいは水に関係していることを表す部首です。この字のつくりは「カン」という音を表しています。

もともと「漢」は中国の川の名前でした。そのためさんずいがついているのです。またそこからその川の流れている地域の名前になりました。

さらにその地域出身の劉邦が王朝を起こしたとき国名を「漢」としました。そこから「漢」が中国を意味する文字になっていったのです。

また、旁の方は「難(カン)」「嘆(タン)」という漢字にも使われています。
読みかたについては地域や時代によって変わってくるので全く同じではない場合もあります。(例えば、「漢」も中国語では(han)という読みになります)。
けれども「カン」「なん」「たん」というように、[ア段の音]+ンという読みかたは共通しています。

覚える量の多さよりも意味があることが大事

このように漢字を部首に分けて理解することで、1つの文字から色々な事を学べます。

こう言うと「覚えることが増えてかえって大変だ」と思われる方もいるかもしれませんが、それは逆です。

人間の脳は無意味なものを丸暗記するのは苦手としていますが、意味のあるものを覚えることは得意な造りになっています。

例えば、文字がなかった時代、それぞれの歴史は物語として語りつがれてきました。決して「○○年前、□□ということが起きた」というような事実の羅列としては伝わってきていません。

日本でいえば、最初の歴史書と言われる古事記は稗田阿礼という語り部が覚えた物語(神話)を文字に書き起こしたものです。

円周率の記憶世界一になった人も、円周率を数字と覚えたのではなく、数字を言葉に置き換え物語として記憶したそうです。

このように意味を持たせることに記憶に定着しやすくなるのです。

部首ごとに覚えてみよう

では、具体的にはどのように覚えたら良いのでしょうか。一例として部首ごとに漢字を覚える方法があります。

例えば、「にんべん」は「人」に関する部首で、体、仲、伝等があります。あるいは「さんずい」は「水」に関する部首で、海、泳、湖などがあります。さらに「きへん」は「木」に関する部首で、材、村、校などがあります。

このように部首ごとにまとめて漢字を覚えることで、漢字の意味や関連性がわかりやすくなります。

この時、漢字のカードを自作して、そこにイラストを描くのも視覚的に記憶を助ける方法の1つです。

クイズにすることで勉強を遊びに変える

また、クイズやゲームの形にすると楽しみながら覚えることができます。

例えば、こんなやり方があります。
1.漢和辞典を部首索引を見て、そこにある知らない文字を1つ選ぶ(この時、あらかじめ部首の意味は調べておくと良いでしょう)
 
2.部首からどんな読み方をするのか、どんな意味があるのか予想する。
 ※この時、なぜそう思ったのかということも考えるようにしましょう。

3.予想ができたら、辞典でその漢字を調べて、合っていたかどうか、どういう所が予想と違っていたのかを考える。

これを一人でやっても良いのですが、複数人でお互いに問題を出し合うような形で行い、互いにどのような予想を立てたのかを聞きあったり、一緒に振り返りをすることでより効果が高まります。

楽しんで勉強することで学習効果が上がる

以上が、部首の意味や役割を理解することで、漢字の覚え方が変わる方法です。この方法を使うことで、漢字の覚え方が楽しく効果的になることでしょう。漢字の覚え方が楽しく効果的になることで、子供たちの学習意欲や自信が高まることでしょう。保護者の方にも一緒に漢字に触れてみてほしいと思います。

漢字は日本語の魅力の一つです。漢字を理解することで、日本語の豊かさや深さを感じられるようになります。ぜひ、この方法を試してみてください。

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