英単語の学習法:記憶だけじゃない、理解が大事

こんにちは。上尾市の個別指導学習塾わかたけスクールの佐藤正治です。

学習指導要領が改訂されてから覚えるべき単語の数が増え、英単語を覚えるのに苦労している中学生が増えているようです。

英単語の学習は中学生にとって重要なスキルですが、多くの保護者はどのように効果的に学習させるか悩んでいるのではないでしょうか。この記事では、英単語の学習において丸暗記ではなく、語源や部分ごとの意味を理解することがどうして有効なのか、そしてその方法を具体例を交えて紹介します。

語源から単語を覚える

日本語の単語には中国を起源とする漢語やヨーロッパ由来の外来語といった外国の言葉を語源とする単語があります。

同様に英単語にもケルト語やフランス語、ギリシャ語やラテン語などの英語以外の言語を語源とする単語が数多くあります。

それらの語源を知ることで単語の意味やニュアンスを把握しやすくなります。

例えば、中学で習う「academy(高等教育機関、専門学校)」という単語あります。これはもともとギリシャ語の「Ἀκαδημ(ε)ια(アカデミアもしくはアカデメイア)」という言葉が語源となっています。アカデミアとはギリシア神話の英雄神アカデモスを祀った神域の名前です。この場所の近くに哲学者プラトンが学校を開いたことから、その学校もアカデミアと言われるようになりました。それを由来として、学院や特殊な専門学校、科学や芸術の振興を目的とした協会の意味を持つ「academy」という単語が生まれました。

このように、単語の由来を知ることで、その分野が何を扱っているかイメージしやすくなります。

英語の「部首」から単語を覚える

以前、漢字を覚える際には部首を理解すると良いという話をしました。

同様に英単語にも「部首」にあたるものが有ります。それが接頭辞や接尾辞などです。それらにはそれぞれ意味があり、組み合わせて新しい単語を作ることができます。

例えば、「unhappy(不幸な)」という単語は、「un-(否定)」と「happy(幸せな)」という二つの部分から成り立っています。このように、部分ごとの意味を理解することで、初めて見る単語でも意味を推測したり、類義語や反対語を見つけたりすることができます。

言い換えれば接頭辞や設備を覚えることで語彙力を何倍にもすることができるのです。

外来語や身近な言葉から単語を覚える

最初に書いたように日本語には数多くの外来語があります。もちろん英語以外の外来語もありますが、おそらく英語由来の外来語が一番多いのではないでしょうか。

例えば、先ほど見た「academy」について見ていきましょう。

アカデミー賞といえば多くの人が映画の賞だと思い浮かべるのではないでしょうか。この賞はアメリカの映画芸術科学アカデミーが主催している賞です。これは映画産業における芸術と科学の発展を図るために設立した協会です。ここから「科学や芸術の振興を目的とした協会」という意味に結びつけることができます。

あるいはパソコンソフトで「アカデミーパック」と書いてある商品を見たことはないでしょうか?これは中身は通常のものと一緒ですが、学生や教職員向けに割引をして販売している商品です。これから「高等教育機関、専門学校」という意味に結びつけることができます。

ちょっと変わった所ではFINAL FANTASY ⅩⅣにアカデモスという武器があります。これは学者ジョブの武器です。これはアカデモス神がアカデミーの由来になっているところから、学者に結びつけて名付けられたと考えられます。

また、歌にも数多くの英単語が使われています。

例えばヒット曲「Mainstream」について考えてみましょう。
まず、タイトルから英単語が使われていますね。これは「main(主な)」と「stream(小川、流れ)」の2つの部分からなる単語で、「主流」という意味になります。

歌詞もみていきましょう。冒頭「またここからそこまで Zoom Zoom Zoom」の「zoom」を見ていきましょう。これは「(飛行機の)急上昇、(映画の)拡大や縮小のカット」などの意味があります。

人はなじみのないものは記憶に残りにくいですが、なじみにあるものに関連したものは記憶しやすい性質があります。

ですから、よく知った言葉から英単語を覚えるというのも有効な方法になります。

英英辞典を使って単語を覚える

英単語は日本語では同じ言葉であっても意味合いが異なるものが有ります。

例えば「flower」と「blossom」はどちらも「花」という訳語があります。

こういう時、「どう使い分けるのだろう」と疑問に思いませんか?

こういう時は使われている文章などから、自分なりに違いを考えてみましょう。
それから辞書を調べてみましょう。

手間のように思えますが、このワンステップを経て、調べた結果と自分の考えを比べることで記憶に定着しやすくなります。

さて、調べる辞書ですが、英和辞典も良いのですが、英英辞典を使ってみることをお勧めします。

英英辞典ていうのは英単語を英語で説明した辞典のことです。つまり英語の国語辞典ということです。

わざわざ購入しなくてもオックスフォードのような大手の出版社が無料でオンライン辞書を提供してくれています。(例えば英語辞書で有名なロングマンでは学習用の英英辞典を提供しています。)

この辞書で「blossom」を調べてみましょう。

すると「a flower or the flowers on a tree or bush」という説明が表示されます。このまま理解出来れば良いのですが、理解出来なくてもブラウザの翻訳機能を使えば、これを日本語にすることができます。例えばChromeの翻訳機能を使うと「木や茂みの花、または花」と表示されます。

また「flower」を調べると「a coloured or white part that a plant or tree produces before fruit or seeds」と表示されます。これも翻訳すると「植物や樹木が果物や種子の前に生成する色付きまたは白い部分」となります。

この2つを見比べると、どちらも同じ意味の範囲を含んでいますが、blossomの説明にflowerが使われていることから、blossomがflowerの範囲に含まれていて、特に木に咲く花を指しているようだということが分かります。

同じようにclockとwatch、capとhatなど同じ日本語に訳される単語を調べてみるとより理解することができます。

このように、単語の使い方やニュアンスを理解することで、より自然で正確な英語表現ができるようになります。

英単語の記憶も丸暗記より理解して覚えるのが効果的

英単語の学習において丸暗記ではなく、語源や部分ごとの意味を理解することは非常に有効です。この方法を取り入れることで、英単語の意味やニュアンスを把握しやすくなり、記憶力も向上します。また、英単語の使い方や適切さも理解できるようになります。わかたけスクールでは、このような英単語の学習法を取り入れたカリキュラムを提供しております。興味のある保護者の方はぜひこちらからお問い合わせください。

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